MUKU-DATA  リビング小上がり框兼用式台 栃:片耳付き一枚板


リビングより一段上がって(多分400mm程度)小上がりの畳となる。
その段差部分の畳の先端に取付くのが框材(見切り材)となる。
この部分は通常であれば120×50mm程度の框材を入れるが
片耳付きのD300mm程度、式台的な奥行きを兼ねた材を
HMのコーディネーターさんからリクエストいただく。
段差部分を利用して、この部分はベンチとしても機能するらしい。
であれば尚更、D寸法はある程度必要ですよね。

一枚板で樹皮を剥がした部分の辺材(=耳と業界では言う)が完璧な状態で
残っている材は珍しい。
木、特に辺材は虫の格好の住み家でもあり、食われている材が殆どだし
丸太の搬出搬入時にはどこかしらが傷んでしまう。
一枚板の両耳付き天板や一枚板の片耳付きカウンター材など
良く見るとその耳部分は天然ではなく人造的に作られたフェイク耳の事が多い。
最近はピンホールがあろうが、多少部分的に欠けていようが
耳付き板を好む人も多いのだけれど。。

この栃は樹皮を剥がして完璧な状態で天然も耳部分が残っている。
なのでこの部分は極力手を入れずにそのままの状態で仕上げて貰った。
サンダー等で削ってしまうと木肌と同じく栃の白い色になってしまう。

この耳を活かさずしてどこへ使おうっていうまさに耳付き框リクエストに
バッチリとハマった材かと思う。

昨日仕上げて貰った板にオイル塗装を行った。